2020/07/04

ガソリンランタンのメンテナンス

我が家のキャンプの明かりは、もうだいぶ前からLED化してしまっていたのですが、先日のキャンプの際、ふと「またガソリンランタンを使いたいな」と思い、ずっと仕舞い込んでいた「コールマン ノーススター (Coleman NorthStar MODEL 2000-750J)」を引っ張り出してみました。

このランタンを購入したのはたしか20年くらい前で、最後に使ってから10年くらい経つのですが、箱から取り出した途端、小さな部品がいくつかコロコロと落ちてきました。。。
落ちてきた部品を見たところ、自動点火装置(イグナイター)の押しボタン部分であることが分かりました。 経年劣化で樹脂製の部品が割れてしまったようです。
イグナイターのユニットを取り外してみると、このユニット全体に無数のクラックが入ってしまっています。
セットされていた単4乾電池の使用期限は 2004年でした。 ランタン本体の製造年は、タンク裏側の刻印によれば1999年です。
最後に使ってから、たぶん10年くらい経ちますが、マントルはキレイな状態で装着されており、燃料(ホワイトガソリン)も満タン状態で加圧も出来たのでチャッカマンを使って点火を試みたところ、、、一応は点灯したものの、明らかに詰まり気味の症状だったので、すぐに消火。
長期放置していたガソリンランタンをそのままで使うのはさすがに怖いので、ちゃんと分解整備と清掃をすることにしました。
ガソリンランタンで一番肝心なジェネレータを新品に交換します。
新品と言っても、たぶん15年くらい前に購入して保管してあったものです。(^^;
ジェネレーター#2000」部品番号:2000-589Rで、1,800円の値札が付いています。


現在価格をネットで調べてみたところ、、、コールマンの公式サイトによれば、部品番号は3000005096に変更され、金額は 3,080円になっていました。。。

ただ、Amazonでは元の部品番号での販売している販売店もあり(おそらく古い在庫品ですが)、そちらの方が安く買えるようです。

だいぶ高くなったジェネレータの現在価格を知って、すぐに新品に交換せずに古いものを清掃して使おうかな、、、とも思ってしまったのですが(笑)、以前は赤ガス(自動車用のレギュラーガソリン)を使っていたこともあり、ジェネレータにはそれなりの汚れや変形があったので、やはり素直に交換としました。
ここでケチってもっと痛い目に遭うのもイヤなので。。。(^^;
ジェネレータ交換と共に各部にガソリンの染み出しなどが無いことを確認しながら組み立て直して、新品のマントル(これも大昔から保管してあったもの)を装着&カラ焼きしてから改めて再点火。

ゴォーゴォーと騒々しくて懐かしい燃焼音を立てながら点灯しました~♪

ちなみに、このランタン本体の現在価格を調べてみたところ、コールマンの公式サイトによれば、税込み 24,800円だそうで、、、高っ! (^^;
Amazonでも一応は販売されているようです。(出所に注意したほうが良いと思いますが)



さて、ランタン本体とは別に、イグナイター(自動点火装置)部分の修理も行いましょう。
モジュールの蓋はネジ止めではなく融着されてしまっています。
一面にクラックが入っているので全体がバラバラになってしまう可能性もありましたが、融着ポイントをハンドドリルで優しく掘ってあげたら、蓋を開けることができました。

経年劣化によるクラックは、樹脂製のケースの全体に及んでいますが、電気回路が載った基板や高電圧を励起させるコイルなどには劣化や酸化などは見受けられず、まだまだ十分に使えそうです。
問題は、樹脂製の点火ボタンが朽ちて割ピンが外れてしまっていたことにあります。
割ピンを瞬間接着剤で固定し、その上にエポキシ接着剤を盛って、イグナイター基板上のタクトスイッチを上手く押すことができるように加工しました。

点火ボタンは赤矢印のように押され、基板上のタクトスイッチを押します。
外から見れば、元通り。
単4アルカリ乾電池も新品に交換しました。
ボタンを押せば、チチチチ・・・と元気に放電してくれるようになりました。
赤丸部分に火花が飛んでいるのが見えます。

ちなみにこのイグナイタユニットは丸ごとパーツ購入することも可能で、コールマンの公式サイトによれば、「ノーススター2000ランタン 自動点火装置」部品番号:2000-5801  価格¥3,300(税込)。
Amazonでも購入可能なようです。

2020/05/20

バッテリーからの電流センサー通過後電源取り出し

# とっても久しぶりに、クルマいじりの記録をブログに残しておきます(笑)

キャンピングカー装備のために、元々の車両(ハイエース)に搭載されている「メイン」バッテリーから直接の電源線を引いてあります。
いわゆる「バッ直」と言われる電源取り出し方法ですが、、、最近の「充電制御」のしくみがついたクルマの場合には、具体的な取り出しポイントに注意が必要です。

バッテリーの「プラス」ターミナル側に「電流センサー」が付いている車種の場合には、バッ直と言えども「電流センサーを通過した後」のポイントから取り出すのが好ましい方法です。

ところが、キャンピングカーのビルダーさんはそのあたりにあまり詳しくないようで、、、残念ながら、私のハイエースも、「好ましくない」配線がされていました。
今回は、そのことについての修正作業を行いました。

まず、作業前。
元々のキャンピングカービルダーさんが造り込んでくれた、「メイン」バッテリーからの電源取り出しはこういう状態でした。
 バッテリープラス端子の絶縁カバーを外したところ
 上の写真とは角度が少し変わって分かり辛いかもしれませんが、バッテリーのプラス端子から、写真右上の「60A」と書かれた乳白色カバーのヒューズボックスを通して、サブバッテリー等のキャンピングカー装備につながっています。
 問題の電流センサー部分。
バッテリーのプラス端子(写真右側)から「電流センサー」を通過する前のボルトに、キャンピングカー装備用の電源線が接続されてしまっています。 
これは「好ましくない」配線です。 
このセンサー部分を通過する電流値をモニタしてECU(車両のコンピュータ)が発電を制御しているのですが、センサーのバッテリー側から電力を横取りしてしまうと、ECUの意図する充電制御とならないからです。


さて、ここからが改良作業。
「好ましくない」ポイントにあった、キャンピングカー装備用電源線を取り外します。
(写真は固定ボルトも外している状態)
電流センサー通過直後のところから電源線を取り出せるような端子を製作します。
ジャンク箱にあった、1mm厚のアルミ板を使い、100mm x 18mm の短冊状に切り出しました。
ちなみに、切断は普通のカッターナイフで行いました。 
 両端に 8mm径のボルト穴を開けました。
 バッテリーのプラス端子に、電流センサーを通過させる格好でアルミ短冊を装着して、
 現物合わせで曲げ加工。。。
 一旦取り外して、電源取り出し線(22sq)とボルトでしっかり接続し、コルゲートチューブで保護して、これでハーネスの完成。
 再び、バッテリーのプラス端子に装着。
 電源取り出し線を、キャンピングカー装備に繋がるヒューズボックスに接続。
絶縁カバーを被せて作業完了です。
実は、今回の改良作業を考え始めた当初から一番悩んだのは、最後の写真にあるように、絶縁カバーをしっかり被せられるような、電源引き出し方法(位置と方向)についでです。
バッテリーのプラス側端子の処置がいい加減だと車両火災の危険がありますので、絶縁カバーをちゃんと被せられることはとても重要です。

先達による前例の写真を探したくてネット上を探しまくりましたが、ついに1枚も発見できず、、、、完全にオリジナルなアプローチですが、結果的には良い引き出し方法になっていると思います。

これらの写真や情報がどこかの誰かの作業の参考になってくれたら幸いです。