2016/05/21

R1200GS 12ヶ月点検 & ブレーキパッド前後交換 (50,980km)

12ヶ月点検に出したバイクが返ってきました。  走行距離は 50,980km、自分が購入してからは約6,600km走行したところです。

点検の基本費用が2万円弱、オイルとエレメントの交換と合わせて3万円ちょっとの予定だったのですが、6万円以上の請求書が提示されてビックリ!!

ついでにお願いしてあった、リコール対策(リヤホイールフランジの交換)の費用が含まれちゃったのかと思ったのですが、それは別途約45,000円分がちゃんとゼロ円になっていました。

で、今回の想定外の費用については、「ブレーキパッド前後3セットを交換しました」とのこと。

交換済みの古いパッドも返してもらったので帰宅後にじっくり見てみると、、、リヤ側は確かに使用限度厚だったものの、フロントのパッドはだいぶ残っていて、、、自分としてはまだまだ使いたい状態なんだけどなぁ。。。(-_-;;
フロントはダブルディスクなので、左右2セット(計4枚)のパッドになります。
どちらのセットも、2枚のうち一方が他方と比べて減りが多いようです。

いわゆる「片減り」ってやつですね。 キャリパーの動きが滑らかではないのかな?
ノギスでパッドの残厚を測ってみると、どちらのペアも、厚いほうは3ミリほど残っています。
新品は5ミリのようなので、まだ6割残っているわけです。
この段階で交換なんてモッタイナイ!(^^;

でもまぁ、世の中には自分自身で点検整備を一切しない人もたくさんいて、、
その人のバイクが次に点検されるのは、たぶん1年後で、、、
その時までの走行距離によっては点検時までパッドが持たないかもしれなくて、
そんな時に「どーして前回点検時に交換しておいてくれなかったんだ!」「そういう点検のために高い金を払ってる!」なんて事がよくありそうな気がするので、、、
これくらいの摩耗状況で交換するのは、バイク屋さんとしては、当然なのかもしれません。
・・・というか、多くの一般ユーザーが、そういう対応をバイク屋さんに期待しているってことなのかも。

その意味において、事前に「パッドの交換は不要です!」と明言しておかなかった私がいけないんですよね。。。。
本音としては、「減ってるから交換しますヨ」の一報も無く事後承諾だったのがちょっと不満だけど、前後合わせて3セットの交換工賃も取らず、12ヶ月点検作業の一環としてやってもらったようなので助かりました。

ところで、このバイクのパッド、今回初めて見たのですが、いい事に気付きました!
フロントブレーキ用のパッドの形状が、左右対称なのです。。。 
つまり、フロントブレーキ用のパッド2セット計4枚のパッドは全て同じもの。

ということは、、、この4枚のうち残厚が多い2つを選んでペアとして使うことができるのです。
さらに言えば、片減りがこのバイクの特徴だとしたら、時々ひっくり返してローテーションしてあげることで均等に摩耗させることもできるわけです。

純正のフロントブレーキパッドは1セット 9,500円もするので、思い切りケチくさく使おうと思っています。 (部品番号: 3411 7671 780)
・・・というか、高価な純正を使い続けるかどうかもまだ分かりませんけど。(^^;;;

ちなみに、リヤ用パッドは左右対称ではないので入れ替えて片減り対策することはできません。 価格は1セット 9,000円でした。(部品番号: 3421 7660 281)

いずれにしても、交換済みのパッドは前後3セットとも、洗って保管しておきます。 d(^o^)

さて、今後のために、新品になったばかりの取り付け状態のブレーキパッドの状態を記録しておくことにしましょう。

まずはリヤブレーキから。。。

このバイクには、特徴的なこのフェンダーのせいで、リヤのブレーキパッドがちょっと見にくいんです。
このフェンダーでブレーキキャリパーをガードする意味もあるのかもしれませんが。
 それでも、まぁフェンダーを外さなくてもちゃんとパッドの残量を確認できるようにはなっています。
パッド自体は見にくいんですが、パッドピンに残量を示すインジケータとしての溝が切ってあります。
整備解説書(RepROM)によれば、この溝が3本見えれば「ブレーキパッド使用限度厚の 75 % 以上」、2本見えれば50%以上、1本なら50%~25%、1本も見えなければ要交換、ということだそうです。
新品なので当然ですが、下の写真では、3本ちゃんと見えてます!
 ・・・実は、こういうインジケータのしくみがあることは知っていたのですが、今までどこにあるのか、発見できずにいました。 
それって、要するに、交換限度だったということだったようです。(^^;;;
これからは、ちょくちょく見る事にします。


フロントのブレーキパッドの様子は、リヤに比べてとても見やすいです。
邪魔なものは無いし、ハンドルを切ればよく見えるし。
 こんな感じでしっかり見えます。 ちなみにこれは左側のキャリパー。

ということで、ちょっと勿体ないパッド交換ではありましたが、もうすぐ念願の北海道ツーリングなので、良いタイミングで交換しておけた、と思いましょう。

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【2016/10/15 追記】  約5ヶ月後 6,200km走行後のパッドの様子はこちら
【2017/03/20 追記】  約10ヶ月後 8,000km走行後のパッドの様子はこちら

2016/05/14

ヘッドライト調光プロジェクト(その4) - 最終段階かと思いきやふりだしに戻る?

バイク(R1200GS)に取り付けた自作のヘッドライト調光回路、ようやく実車上での実験です。
ちょっと薄暗い、職場の地下駐車場の片隅で実際に減光させてみて、動作を確認します。

まずはこれが、ロービームのフル点灯(ノーマル状態と同じ)。
光軸より高い視点からの撮影なので、普通に他車から見える様子そのものです。
自作の調光ユニットのツマミを回すと、下の写真のように減光させることができます。

比較用に点灯させているLEDフォグランプの見かけ上の明るさは上の写真と同じなので、ヘッドライトだけが少し暗くなっていることが分かって頂けると思います。

ただ、、、私が望んでいる「減光」はもっと暗い状態のことで、これではまだ明るすぎます。
 で、、、調光ユニットのツマミを回していけば、どんどん減光されるように、「私は」作ってあるのですが、、、
上の写真の状態からほんの少しツマミを回したところで、ヘッドライトが完全に消えてしまいました。。。

バイクの計器パネルには「LAMPF!」の表示。。。
 バイクの故障検知機能によって、ヘッドライトが故障していると判断されてしまったのです。

流れる電流が少なくなり過ぎると、「球切れ」として故障検知されることは承知していました。
ただ、もっと暗い状態にまで絞り込んだ時にそうなると考えていましたし、どの段階であれ、「LAMPF!」の表示を出しつつ暗いながらも点灯状態が続いてくれることを期待していたのですがそうではありませんでした。

実際には故障検知と同時に完全消灯になってしまうのです。
まぁ、故障している電球に電源を供給し続けることは危険な場合もあるため、故障検出時には回路を遮断(シャットダウン)する設計になっているのは当然のことですね。。。

さらに故障検出で一旦遮断されてしまったヘッドライト回路は、バイクのメインスイッチ(キー)をオフにしてオンし直す、、、つまりエンジンも再始動しなければ解除されない仕組みになっていることが分かりました。

要するに、現時点で用意した、自作の調光(減光)ユニットのままでは、上の写真の状態までしか減光できないのです。
「チョイ減光システム」って感じでしょうか。 これでは私の目指しているものになりません。。。 



で、下の写真、、、故障検知され、ヘッドライトの回路が遮断された状態、つまり、ヘッドライトは完全に消えているのです。

それでも薄っすら光っているように見えるのは、先日LEDに交換したポジションランプの灯りがヘッドライトユニット全体にボワ~ッと広がってくれているからです。 (ポジションランプのLED化についてはこちらの記事

私が実現したいヘッドライトの減光状態は、こんなもんで十分なのです。

オートバイの現在の保安基準では、エンジンが回っている時はヘッドライトが常時点灯する構造でなくてはなりませんから、あくまで「減光」しつつも常時点灯のルールは守るつもりなのですが、いずれにしてもかなり絞り込む必要があり、そこまでも絞り込んでも LAMPF!の故障として検出されないような仕組みにしなければなりません。。。。

ふりだしに戻る、、、ではないけれど、かなり大きな後退です。。。 
ほぼ最終段階の実験のつもりだったのになぁ。。。 くそ~ぉっ (^^;;;

ヘッドライトの配線の途中に自分の回路を割り込ませるしくみにしたおかげで、今後の実験や検証作業は比較的気楽に進められることが救いです。

まずは、故障検出されてLAMPF!の表示になってしまう条件(電流値)を調べておきましょう。

ノーマル状態でヘッドライト(ロービーム)がフル点灯している時に流れる電流値は 4.1A でした。

調光用のツマミを回して徐々に減光。 1.6A 程度の状態では、ずっと点灯し続けることができましたが、ちょっと明る過ぎなのでもうちょっと絞りたい。。。。
でも、もっと絞り込んで電流値が1.2A程度まで落ちると、数秒で故障と判断され、ライトの回路が遮断され、LAMPF!の表示となります。 
下の写真は遮断される直前で まだライトが点灯しています。 遮断されると電流値はゼロ。 
一旦その状態になると、調光ユニットをノーマル点灯の設定に戻してもエンジンを再起動するまでライトは点灯してくれません。
実測の結果、約1.5A以下の状態が数秒続くと故障として検出されることが分かりました。
ライトの回路を遮断させないためには、マージンを考えて、2.0A程度の電流は流しておく必要がありそうです。

回路には2Aの電流を流しつつ、電球そのものに流れる電流を絞るということは、ダミー抵抗で電力を消費させてあげることになりそうです。

せっかく PWM回路で準備してきたので悔しいのですが、しょうがありません。
PWM回路は、別途考えている「ハイビームの昼間減光点灯」に使う事にしましょう。(^^;

さて、次のステップに進みたいところですが、各種スケジュールの都合上、ちょっとお休みです。



2016/05/08

ヘッドライト調光プロジェクト(その3) - 車体側作業

バイクのヘッドライトを調光したいぞプロジェクト、、、の続き。

回路側の予備的な実験は終わったので、バイク(BMW R1200GS)車体側の作業です。
ヘッドライト周りのことではありますが、燃料タンク下のECUからヘッドライトに繋がるワイヤーハーネスの途中にコネクタを追加したいので、まずはバイクを裸にしてあげます。(^^;
しつこいですが、あくまでもヘッドライト周りの作業です。。。(^^;;;

燃料タンク下のECUからヘッドライトに繋がるハーネス(配線)は黒い布製ハーネステープでぐるぐる巻きに保護されているので、コネクタを入れるのにちょうど良さそうなあたりのテープを剥いでみました。
下の写真中央の、カラフルなコードが束になっているのがお目当てのハーネスです。
ちなみに、赤いコードは自作のダブルホーンの配線で今回は無関係。(ダブルホーン化の話題はこちら
このハーネスには、ヘッドライト(ロー、ハイ)、ポジションライト、計器パネル用のCAN-Bus、そして純正のカーナビなどを取り付けるためのアクセサリコネクタ用の配線コード10数本が束ねられており、それぞれのコードは色分けされているので識別可能です。

そして、目的のヘッドライト用のハーネスは、「白」「黄色」「茶色」と判明しているのですが、、、車体グラウンド(GND/マイナス)を表す茶色のコードがたくさんあって、、、ヘッドライトコネクタに繋がる茶色のコードがどれなのかハッキリしません。。。(-_-;
 せっかくなので、横着せずに、このハーネスを束ねているテープを全部剥がして、ヘッドライト用のハーネスを分離することにしました。
 めでたく、ヘッドライト用のハーネスだけを分離完了。
ECUからヘッドライトに繋がるのは3本のコード。 ロービーム、ハイビーム、そして共通のGND(車体アース)です。
 ハーネス切断の儀。。。 ノーマルの配線をバッサリ切るってのは、やっぱり緊張します。
 あぁーあ。ホントに切っちゃった。(^^;;;
 コネクタ用の端子を取り付けます。
 使ったコネクタは、「エーモン カプラー 3極」というものです。
あとの写真に登場しますが、今回の使用目的では同じコネクタを何セットか用意することになるので、入手しやすく、かなり昔から流通しているこの製品が最適です。 安いし。(^^;

写真の角度が悪くて見にくいですが、端子をカプラに入れて、コネクタ(メス側)の完成です。
ちょん切った反対側は同様にオス側のコネクタとして加工済み。

当然ですが、切断して取り付けたコネクタをそのまま繋げれば、元通り、ノーマルの配線になります。 

これとは別に、同じコネクタ「エーモン カプラー 3極」を両端に付けた、自作の調光回路をこんな感じで作りました。
この回路は、プッシュスイッチをONにした状態でのみ、調光ユニットのツマミを回してヘッドライトのロービームの明るさを変えられるしくみです。 

この自作回路を、車体のハーネスに割り込ませるわけです。

割り込ませる回路はまだ実験途中だし、今後いろいろ作り変えることも考えています。
入手用意なコネクタなので、気軽に作れるし、直結させればいつでもノーマル状態に戻せるという、非常に秀逸なシステムなのです。 v(^o^)
これで実車のヘッドライトでの実験ができるようになりました。
でも、またしても今回はここで時間切れ。
ひとまず、ノーマル状態の配線に戻し、裸にしてある車体を組み上げて本日の作業終了。

また次に続きます。

2016/05/05

ヘッドライト調光プロジェクト(その2) - 調光ユニットの製作

バイクのヘッドライトの調光回路の続きです。

このしくみを取り付けようとしている私のバイク(BMW R1200GS) のヘッドライトは、ロービームもハイビームも、55WのH7ハロゲン球が1灯ずつなので、流れる電流は 5A近くになります。
エーモンの「調光ユニット」は、単体では200mAまでの電流しか流せませんので、パワーMOS FETを使って大きな電流に対応できるようにしようと思います。

同じくエーモンの「貼り付けプッシュスイッチ」を使い、プッシュスイッチが「オン」の時だけ、調光ユニットの機能が生きるようにします。 スイッチが「オフ」の時には消灯ではなくフルパワーで点灯するような回路にします。 (バイクのヘッドライトは常時点灯が基本だからです)

試作用ブレッドボードの上にFETと抵抗の簡単な回路を組み、プッシュスイッチ、調光ユニット、および H7ハロゲン球を接続します。

オシロスコープで調光ユニットの出力やFETの駆動電圧の波形を見ながら、テスタで回路全体に流れる電流をモニタしてみます。

ボワッと光らせている状態だと、0.6A程度の電流になるようです。

調光ユニットのダイヤルを回せば、調光ユニットの出力(PWM波形)が変わり、ハロゲン球の明るさと回路全体の電流値も変わります。
ちょうど 1.0Aが流れる状態は、こんな感じ。
 約 2.0A流れるようにするとこうなります。
オシロの波形を見ながら、フルパワーの一歩手前にすると 3.1Aくらいの電流になるようです。

フルパワーの状態にしたら、回路全体を流れる電流は、3.3Aになりました。
55Wのハロゲン球なので、本来は4.6Aくらい流れてくれても良いのですが、、、使っている電源(バイク用の古いバッテリー)が弱っていて、電圧が少し下がってしまっているようです。(^^;;;

プッシュスイッチを押して、PWM制御から切り離した時には、消灯ではなくフル点灯することも確認します。 

スイッチのパイロットLEDが消灯し、調光ユニットのダイヤル状態に関わらず、ハロゲン球はフル点灯(ノーマル点灯)となります。
電流値がほんの少し減っているのは、プッシュスイッチのLEDや調光ユニット自身の消費電流分ということです。

狙い通りの動作になることが確認できたので、試作用のブレッドボード上に組んでいた回路を、小さな基板上に作り上げます。

なお、パワーMOS FETは、当初は Nchの 「2SK2232」を使う予定でしたが、実際には Pchの「2SJ334」を使うことにしました。  
ヘッドライトの調光においては、プラス側(ハイサイド)での制御にしたかったからです。

十分余裕のある使い方をしているつもりですが、念のため、放熱器を付けておくことにします。
 実際には、パワーMOS FETは放熱器の裏側に付くのでこうなります。

ちなみに、ここで使っているアルミ製のヒートシンクは、Amazonで買ったものです。
一番よく使う(というか私の場合はこれしか使わない)TO-220サイズのものが、10個で490円(送料無料)と、とってもお買い得でしたので、気兼ねなく使えます。
通常は国外(中国)から発送する業者ですが、ある程度の需要が見込める商品については、時々まとめて(?)国内の Amazon倉庫に送ってあり、そこからAmazonが発送するようです。

国内在庫の有無は注文時画面表示で(ちょっと分かりづらいけど)ちゃんと判断できますし、国内在庫がある時にはAmazon配送の通常製品と同じように速攻で届きますのでとても便利です。

ちょっと話が逸れてしまいましたが、、、、
ヘッドライト調光回路の中心部分は出来ましたので、次は、いよいよ実際にバイクに取り付けてみる実験です。

バイク(車体)側にも小細工が必要ですので、続きは、また別の記事にて。